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◆ 代謝疾患による障害についての認定基準
【認定基準表】
障害の等級 | 障害の程度 | |
国年令別表 | 1級 | 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの |
2級 | 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの | |
厚年令別表 | 3級 | 身体の機能に労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの |
代謝疾患による障害の程度は、合併症の有無及びその程度、代謝のコントロール状態、治療及び病状の経過、具体的な日常生活状況等を十分考慮し、総合的に認定するものとし、当該疾病の認定の時期以後少なくとも1年以上の療養を必要とするものであって、長期にわたる安静を必要とする病状が日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものを1級に、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものを2級に、また、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものを3級に該当するものと認定する。
◆ 代謝疾患による障害についての認定要領
1.代謝疾患は、糖代謝、脂質代謝、蛋白代謝、尿酸代謝、その他の代謝の異常に分けられるが、認定の対象となる代謝疾患による障害は糖尿病が圧倒的に多いため、糖尿病の基準を定める。 2.糖尿病とは、その原因のいかんを問わず、インスリンの作用不足に基づく糖質、脂質、タンパク質の代謝異常によるものであり、その中心をなすものは高血糖である。糖尿病患者の血糖コントロールの困難な状態が長年にわたると、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性壊疽等の慢性合併症が発症、進展することとなる。 糖尿病の認定は、血糖のコントロール状態そのものの認定もあるが、多くは糖尿病合併症に対する認定である。 3.糖尿病による障害の程度は、合併症の有無及びその程度、代謝のコントロール状態、治療及び症状の経過、具体的な日常生活状況等を十分考慮し、総合的に認定する。 4.糖尿病による障害の程度を一般状態区分表で示すと以下の通り。
5.糖尿病については、必要なインスリン治療を行ってもなお血糖のコントロールが困難なもので、次のいずれかに該当するものを3級と認定する。 ただし、検査日より前に90日以上継続して必要なインスリン治療を行っていることについて、確認できた者に限り、認定を行うものとする。 なお、症状、検査成績及び具体的な日常生活状況等によっては、さらに上位等級に認定する。 ア)内因性のインスリン分泌が枯渇している状態で、空腹時又は随時の血清 ペプチド値が0.3ng/mL未満を示すもので、かつ、一般状態区分表のウ 又はイに該当するもの イ)意識障害により自己回復ができない重症低血糖の所見が平均して月1回 以上あるもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの ウ)インスリン治療中に糖尿病ケトアシドーシス又は高血糖高浸透圧症候群 による入院が年1回以上あるもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイ に該当するもの 6.糖尿病性網膜症を合併したものによる障害の程度は、「眼の障害」の認定要領により認定する。 7.糖尿病性腎症を合併したものによる障害の程度は、「腎疾患による障害」の認定要領により認定する。 8.糖尿病性神経障害は、激痛、著明な知覚障害、重度の自律神経症状等があるものは、「神経系統の障害」の認定要領により認定する。 ア)単なる痺れ、感覚異常は、認定の対象外 イ)糖尿病性神経障害が長期間持続するものは、3級に該当するものと認定する 9.糖尿病性動脈閉塞症は、運動障害を生じているものは、「肢体の障害」の認定要領により認定する。 10.その他の代謝疾患は、合併症の有無及びその程度、治療および症状の経過、一般検査及び特殊検査の検査成績、認定時の具体的な日常生活状況等を充分に考慮して、総合的に認定する。 |
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